タイの製造業界から学ぶ、タイ人と日本人の見えない心の壁 その1


 

タイの工場で、ある程度の期間タイ人と一緒に働いて労働者達と親しくなっても、片言ながら少しづつ会話も出来るようになり、お互いに心を開いてきたなと思っても、決して勘違いをしないように気をつけたい。どんなに仲良くなっても日本人は所詮タイでは《外国人》である。また、今は同じ工場で共に汗を流していたとしても、日系の会社では日本人はいずれ出世していくのだと思われているのである。

 将来自分の上司になる可能性がある人間に、もしくは自分の上司と親しくなる可能性がある人間に、心の底にある本音を話すはずなどないのである。

 つまり、現場の労働者が心に秘めている不満やグチ、彼らが気付いている工場内の問題点や改善点に関しての真実を聞き出す事はかなり難しい。ほぼ不可能に近いと言っても言い過ぎではないだろう。と言うと、反論する方もいるだろう。

 『いいや、そんな事はない。ウチの工場は全ての労働者達が上司に進言しやすいシステムもあるし、現場とマネジメントの距離も近くて雰囲気も良い。また、定期的に労働者達との話し合いの場も設けており、現場から指摘された問題点・改善点にも積極的に取り組んでいる。』

 では何故、社会的な信用もある大企業でも様々な不正問題や大事故が頻出するのであろうか?

 

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