日本の旅館の未来は明るい 〜宿泊業界の将来性〜


  

コロナ禍で、人の往来が制限され、観光業界は大打撃を受けています。中でも【インバウンド・ロス】つまり訪日外国人観光客の影響は甚大です。

 観光庁によれば、2019年に3188万人いた訪日外国人観光客は、2020年には87%減の412万人にまで落ち込みました。果たして外国人観光客はいつ戻って来るのでしょうか?ワクチン接種と治療薬が普及して、安心安全な旅行環境が確保され、国民感情の面でも訪日外国人の受け入れに対する警戒心や抵抗感が薄れる事が大前提となるのではないでしょうか。

 また、日本は島国ですから、飛行機が飛んでくれない事には回復は望めません。コロナ禍で多額の赤字を計上した航空会社が、以前のように国際線を飛ばせる体力が戻ってくるには、まだ時間がかかるのではないかと思います。

 観光業界は、少なくとも1-2 年は国内市場に重心を置いて、内需振興を図る必要があるでしょう。コロナ前の外国人観光客の消費額は約4.8 兆円ですが、国内旅行の消費額は約21.9 兆円ありました。現在はもちろん国内需要もほぼ半減ですが、観光業界と関連産業の復活・再生を図るには、まずは国内旅行市場を回復させる事が必要です。国内旅行をターゲットにした様々なプランや事業展開が大事になってきます。また、それらを支援する政府や地方自治体の補助金等を充実させていくべきでしょう。観光や出張利用が見込めない一部ホテルでは、地元客向けにテレワークやワーケーション等の新しい試みも始められています。

 しかしながら、宿泊業界は非常に厳しい状態です。特に東京都と大阪府のホテルは、コロナ前まで客室稼働率が全国で1,2 位を争う高水準でしたが、今や40位台に落ち込んでいます。東京・大阪は旅行消費に占める外国人観光客比率が他地域に比べて高く、影響が大きくなっています。

 宿泊業界は、これから大きな変化が起きる可能性があります。経営不振になった宿泊施設の売却・買収が進むでしょう。そうなると、投資ファンド等が買収した物件の事業を請け負い、再生させるビジネスが活性化するでしょう。買収したホテルの価値を高める為に、宿泊施設経営のノウハウや人材を有し、運営受託や事業再生の豊富な企業が頭角を表してくるのではないでしょうか。

 また、国や自治体による再生機構の管理下で宿泊業を再生した上で自立化させていく仕組み等も考えられます。温泉観光地等の場合は、旅館組合等が中心となり人材の育成や派遣を行う事業を立ち上げ、経営の知識やスキルを持った人材を育て、後継者のいない小規模の旅館等に人材を送り込み、旅館の経営を引き継ぐ事も出来るでしょう。家主には土地・建物のオーナーに徹してもらい、看板を守る代わりに経営は任せるというような仕組みが出来ると面白いかも知れません。

 このようなシステムが出来上がると、初期投資等の参入障壁が下がる為、若い世代が旅館経営に興味を持ち出し、参入してくる可能性も出てくるでしょう。日本の旅館は歴史的建物・綺麗な周辺環境・おもてなしの心等、素晴らしいもの尽くしです。多くの外国人観光客を魅了して止まない日本の美しさが詰まっている、日本の旅館は、まだまだこれからも人々に愛されていくでしょう。また近い将来、日本の旅館をヒントにした新しい宿泊業態が生まれてくる可能性も高いでしょう。そして更に、それを世界に展開する企業が現れてくる可能性も大いにあるのです。





コメント

  1. 私も日本の温泉・旅館は大好きです。

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  2. 苦しみながらも、日本の旅館の良さを世界に発信して行けたら最高だと思う。確かに若い世代が日本の旅館経営に関わっていくようなシステムが、これからは大切ですね。

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  3. ワクチン接種も行き渡り、今後はどんどん経済が活発化していくでしょう。飲食業界・宿泊業界は活性化するでしょう。楽しみです。

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